空き家をしばらく所有し続ける場合、所有者は適切な方法で管理しなければいけません。 また、空き家の状態をキープするために必要な対策の1つに、換気扇をつけっ放しにしておくということが挙げられます。 今回は、換気扇をつけっ放しにするメリットや注意点を中心に解説したいと思います。
空き家の換気扇をつけっ放しにするメリット4選
空き家の換気扇をつけっ放しにすることには、以下のようなメリットがあります。 ・カビの発生を防止できる ・ホコリが溜まりにくくなる ・悪臭を外に逃がせる ・シックハウス対策につながる
カビの発生を防止できる
空き家の換気扇をつけっ放しにすることで、カビの発生を防止することができます。 カビの主な原因は湿気ですが、換気扇をつけっ放しにすると湿気がこもりにくくなり、カビの発生をある程度抑えることができます。 特に、湿気が溜まりやすい夏場などは、換気扇の稼働が必要不可欠だと言えます。
ホコリが溜まりにくくなる
空き家の換気扇をつけっ放しにすることで、ホコリも溜まりにくくなります。 こちらは、換気扇の効果により、新鮮な空気が建物内に入ってくると同時に、建物内の空気も排出され、室内にホコリや塵が溜まりにくくなるという仕組みです。 また、これらの汚れが溜まりにくくなると、掃除にかかる時間や手間は省くことができますし、害虫や害獣の発生も抑えることが可能です。
悪臭を外に逃がせる
悪臭を外に逃がすことができるという点も、空き家の換気扇をつけっ放しにするメリットの1つです。 ゴミなどをキレイに片付けていたとしても、空き家では長らく使用されていないトイレや排水管をつたって、下水道のニオイが室内に上がってくることがあります。 換気扇を常につけていれば、これらの悪臭を外に逃がし、空き家にニオイが染み付いてしまったり、近隣住民に迷惑をかけたりすることを防止できます。
シックハウス対策につながる
空き家の換気扇をつけっ放しするメリットとしては、シックハウス対策につながるということも挙げられます。 空き家の建材から出る化学物質が充満すると、人体へと悪影響が及び、シックハウス症候群を発症することにつながります。 一方、換気扇をつけっ放しにしておけば、建材から出る化学物質は外部へと排出され、人体への影響も限りなく少なくなります。
空き家の換気扇をつけっ放しにする際の注意点
空き家の換気扇をつけっ放しにすることにはさまざまなメリットがありますが、以下の点には注意してください。 ・電気代について ・換気扇の故障について ・管理日数の減少について
電気代について
空き家の換気扇をつけっ放しにすることで、当然電気代はかかりやすくなります。 そのため、できるだけ空き家の維持費を抑えたいという方は、こまめに訪問し、窓を開けるなどの空気の入れ替えを行うことをおすすめします。 ただし、換気扇の稼働によって発生する電気代は、それほど大きな負担にはならないため、自宅から離れた場所に空き家を所有する方などは、交通費などの負担を考えると、換気扇をつけっ放しにした方が良い場合もあります。
換気扇の故障について
空き家の換気扇をつけっ放しにすることにより、換気扇が故障するリスクは高くなります。 一般的に、換気扇の耐用年数は15年程度とされていますが、24時間稼働させていると、当然耐用年数は短くなります。 また、場合によっては故障してしまい、修繕や交換の費用がかかることもあります。
管理日数の減少について
空き家の換気扇をつけっ放しにすることで、室内のカビやニオイはある程度防止できますが、だからと言って、管理に訪れる回数を減らしてはいけません。 例えば、庭木の手入れやゴミが処分されていないかどうかの確認など、空き家の管理では換気以外にもすることがたくさんあるため、これまでと同じように空き家を訪れ、キレイな状態を保つように努めましょう。
空き家の換気扇を長持ちさせるポイント
空き家の換気扇を長持ちさせるためには、とにかく定期的に掃除することが大切です。 換気扇に汚れが溜まると故障の原因となるため、最低でも年に1、2回は掃除するようにしましょう。 最近は、換気扇の掃除を専門業者に依頼するケースも増えています。 費用はかかりますが、年に数回であるため、プロに委託するのも良いでしょう。 また、空き家の換気扇を長持ちさせるには、専用フィルターを使用することも大切です。 換気扇の専用フィルターを使用することにより、掃除の頻度は少なくなり、定期的に交換することで清潔な状態をキープすることができます。
まとめ
ここまで、空き家の換気扇をつけっ放しにするメリットや注意点などについて解説しましたが、いかがでしたでしょうか? 換気扇の稼働は、カビやホコリ、害虫や害獣などを原因とする空き家の劣化防止に一役買ってくれますが、つけっ放しにすることによる弊害に関しても、見過ごしてはいけません。 また、換気扇を長持ちさせ、空き家のキレイな状態を保つためには、換気扇の使用方法についても意識する必要があります。