少し変わった空き家の活用方法について

相続に関すること

空き家を売却せずに活用する場合は、建物を改築して賃貸物件にしたり、更地にして駐車場を経営したりといったケースがよく見られます。 また、これら以外にも、空き家には一風変わった活用方法があります。 ここからは、主にどのような活用方法があるのかについて解説したいと思います。

少し変わった空き家の活用方法4選

居住しない空き家をどのように活用しようか悩んでいる方は、以下のような選択肢があることも知っておきましょう。 ・シェアハウス ・民泊 ・トランクルーム ・お試し住宅

シェアハウス

変わった空き家の活用方法としては、まずシェアハウスとして貸し出すことが挙げられます。 シェアハウスとは、一つの住居を複数人で共有して暮らす賃貸物件をいいます。 一般的には、入居者はキッチンやリビング、バスルームなどを共有し、プライバシー空間として個室を利用します。 通常の賃貸住宅に比べ家賃が安く済むこと、敷金・礼金、仲介手数料が不要なケースが多いのも魅力とされてきましたが、最近ではコストメリット以外に、入居者同士のつながりの場として人気を集めています。 また、シェアハウスの入居者は主に20代~30代の単身若年層であることから、準備面、費用面のメリットは入居者獲得に大きなアプローチとなります。 都市部に安く住みたい方、短期間の入居を前提にしている方など、フットワークの軽い単身若年層にはピッタリの物件です。 一方、一戸建てを丸ごと賃貸する場合の主な対象であるファミリー世帯は、多種多様なニーズを抱えているケースが多いため、場所や物件によってはなかなか入居者が決まらないことも珍しくありません。 こうした背景により、同じ空き家の賃貸でも、シェアハウスは入居率が高いという特性を持っているため、安定して運営を進めやすくなります。

民泊

一風変わった空き家の活用方法としては、民泊も挙げられます。 民泊とは、住宅の全部または一部を使い、旅行者などに有償で宿泊サービスを提供することをいいます。 民泊という言葉は法律で定義されていませんが、一般的にはこのような意味で使用されています。 外国人観光客の宿泊先ニーズは多様化し、ホテルや旅館以外に個人宅への宿泊を希望する人が増えています。 2018年に住宅宿泊事業法が施行され、従来よりも難易度の低い手続きで民泊ビジネスをスタートできるようになりました。 民泊は、個人でも所有する住宅を使用すれば元手が少なくても始められるため、増え続ける空き家の活用方法として注目が高まっています。 また、民泊を利用する人の8割以上は、海外からの旅行者です。 そのため、空き家で民泊を経営することにより、民泊を利用する世界各国の人たちと手軽に異文化交流しやすいメリットがあります。

トランクルーム

トランクルームも、空き家の変わった活用方法の一つです。 トランクルームとは、個人や企業が追加の保管スペースを利用するために借りることができる、小さな倉庫や保管施設のことを指します。 近年、居住スペースの狭小化が進んだことで全国にトランクルームが拡大し、毎年利用者が増えています。 その店舗数は、2020年度時点で11,000店舗を突破しています。 また、空き家をトランクルームとして活用することの主なメリットは、住居としては提供できないような建物でも、そのまま利用できる可能性がある点です。 トランクルームは、住居として使用されないため、築年数が経過していても需要があるケースが多々見られます。 さらに、大規模なリフォームや修繕工事が不要で、簡単な設備を設置するだけで始められるため、初期費用も抑えられます。 その他、空き家でのトランクルーム経営には、収益性が高いというメリットもあります。 通常、賃料は1畳あたり3,000〜5,000円が相場であり、仮に8畳のコンテナを満室にすれば24,000円〜40,000円程度の利益が見込めます。

お試し住宅

空き家の変わった活用方法としては、お試し住宅も挙げられます。 お試し住宅とは、地方移住したい人に、まずはお試しで短期間賃貸して、地方生活を体験してもらうための住宅のことをいいます。 最近では、地方移住したい人が増えていますが、いきなり移住してしまうのはリスクが高いため、躊躇するケースも多く見られます。 そのような場合、まずは短期間だけ地方に滞在し、現地での生活を体験して、気に入ったら実際に移住するという方法をとります。 そのために使用してもらう住宅が、お試し住宅です。 お試し住宅として数ヶ月程度使ってもらい、気に入ってもらえたらそのまま継続して賃貸することも可能ですし、条件によっては買い取ってもらうなどの方法も可能です。 特に、空き家が移住先として人気の高いエリアにある場合などは、多くの需要が見込めます。

まとめ

ここまで、一風変わった空き家の活用方法について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 一般的な空き家の活用方法を実現するのが難しい場合でも、上記のような方法であれば、十分に収入源として機能する可能性があります。 そのため、空き家を使用していないからといって、後先考えずに売却したり、更地にしたりすることのないようにしましょう。

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