空き家の所有者が行っておくべき防犯対策について

相続に関すること

空き家を所有する方の中には、特に管理を行わず、放置してしまっている方もいるかと思います。 しかし、このような状況が続くと、空き家を原因とした犯罪が発生し、近隣住民にも被害が及ぶ可能性があります。 ここからは、空き家の所有者が行っておくべき防犯対策を中心に解説したいと思います。

空き家の防犯対策が不十分だとどうなる?

空き家の防犯対策を特に行っていない場合、以下のような問題が発生することが予想されます。 ・盗難被害 ・不法占拠 ・放火 高価なものを置いていないからと安心していても、空き巣にとって換金できるものはすべてが価値のあるものです。 そのため、通常なら盗まれないような大きな家具でも、空き家なら人目につかない時間帯を狙うことで、簡単に盗み出せます。 また、空き家の防犯対策が不十分な場合、不審者に不法占拠される可能性もありますし、不審者がゴミを捨てたまま放置すれば、悪臭や害虫が発生する原因になり、近隣住民とトラブルに発展する可能性もあります。 その他、十分な防犯対策がされていない空き家は、放火の被害に遭う危険性もあり、火災が発生すれば近隣住民も巻き込み、被害が拡大することも考えられます。

空き家で行っておくべき主な防犯対策

空き家を所有する方は、以下のような防犯対策をできる限り採り入れましょう。 ・定期的な訪問 ・外観の手入れ ・ドアの鍵の工夫 ・窓の工夫 ・防犯センサー、防犯カメラの導入 ・ホームセキュリティーの導入 ・近隣住民との交流

定期的な訪問

定期的に空き家に訪問していると、異常があった際に敏感に察知することができます。 また、定期的に訪問している空き家は、空き家とはいえ、手入れが行き届いているため、不法侵入しようとたくらんでいる人物も「人が来るかもしれない」と警戒します。 もし、遠方に住んでいるなどの事情により定期的な訪問ができないのであれば、不動産会社へ依頼して空き家管理サービスなどを利用するのも一つの手です。

外観の手入れ

一目で空き家だとわかるような外観や庭の状態は、防犯上問題があります。 住む人間のいない家は、それだけで侵入しやすい印象を与えるからです。 そのため、将来的に売却や賃貸物件とする計画があっても、傍目から空き家とわかる看板の設置は控え、管理が行き届いているアピールをするのが大切です。 また、郵便ポストにしても、チラシが溜ったままの状態を放置すると不在の目星がついてしまうため、注意してください。

ドアの鍵の工夫

空き家のドアの鍵は、ドアの高いところや低いところなど、すきまから覗けないところにあると開けにくくなります。 鍵を後付けするのが困難な場合は、フェイクを付ければ見た目だけでも鍵がついているように見せかけることもできます。 鍵が2つ以上あるだけで、空き巣は諦めてしまうことも多いようです。 また、鎖と錠前など外す時に音がしたり、大掛かりそうな見た目だったりするものも効果的です。

窓の工夫

玄関の施錠をしていれば、狙われやすい侵入経路は窓です。 防犯フィルムは、窓に貼ることで、衝撃を与えても容易に窓ガラスに穴が開かないようにするツールです。 侵入者がフィルムにまで穴を開ければ窓の破壊は可能ですが、周囲に犯罪を悟られかねない大掛かりな作業となるため、犯行には及びにくくなります。

防犯センサー、防犯カメラの導入

防犯センサーは人の動きを感知するシステムで、侵入しやすい所に設置しておくと灯りが付いたり音が鳴ったりします。 さらに、防犯カメラを設置しておけば、犯罪者の特定につながり、空き家の防犯対策に一役買ってくれるでしょう。 ちなみに、低コストで対策するならダミーカメラがおすすめですが、一台だけ本物の防犯カメラにしたり、ダミーと判別しにくい工夫をしたりしておくと良いでしょう。

ホームセキュリティーの導入

空き家の防犯対策としては、プロのホームセキュリティーサービスを利用するという方法もあります。 ホームセキュリティーサービスでは、窓、扉周りの防犯センサーの取り付けや非常時の駆け付けもセットで、月1万円程度から利用できるプランがあります。 また、実際はホームセキュリティーに加入していなくても、ホームセキュリティーサービスのステッカーを貼っておくことで、防犯意識の高さをアピールできます。

近隣住民との交流

近隣住民とコミュニケーションを取っておくことも、空き家の防犯につながります。 空き家の所有者であると伝えておけば、「見かけない人が空き家周辺にいた」「夜中に電気がついていた」といった不審な情報を教えてくれるかもしれません。 定期管理の際に訪問の挨拶をした上で、緊急連絡先を伝えておくと良いでしょう。

まとめ

ここまで、空き家の所有者が行っておくべき防犯対策について解説しましたが、いかがでしたでしょうか? 今後使用や売却する予定がなかったり、現地を訪れるのが面倒臭かったりする場合でも、空き家の管理や防犯対策は徹底しなければいけません。 近隣住民の不安や恐怖を取り除き、被害を未然に防ぐことは、空き家の所有者としての義務です。

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