空き家はそのままの状態だけでなく、建物を取り壊して更地の状態で売却するケースもあります。 ここからは、空き家を所有する方の選択肢の1つとして、更地で売却する方法について、売却時に注意すべきポイントについて解説したいと思います。 興味がある方はぜひご覧ください。
空き家を更地で売却する際の流れについて
空き家を更地の状態で売却する際の一般的な流れは以下の通りです。 ・価格査定 ・不動産会社との媒介契約 ・売り出し開始 ・内見の受け入れ ・条件交渉 ・売買契約 ・決済、引き渡し 建物がある空き家の売却と、更地の売却における基本的な流れは、ほとんど変わりません。 しかし、更地は状態が悪いと、1年以上売れ残ってしまうことも考えられます。 また、基本的には建物を建てること前提で購入する方がターゲットになるため、決して買い手の幅は広くありません。 そのため、今後更地の状態で売却しようとする方は、あらかじめ売買成立までの期間を長めに見積もっておくべきです。
空き家を更地にした後、なるべく早く売るコツ
では、ここからは空き家を更地にした後、なるべく早く売却するためにやっておくべきことを紹介したいと思います。 具体的には以下の通りです。 ・見た目を綺麗にする ・低めの価格で売り出す ・専門業者に買い取ってもらう
見た目を綺麗にする
空き家を更地にした後、なるべく早く売るには、まず見た目を綺麗にすることが大切です。 こちらは、不動産売却全般に言えることですが、やはり敷地部分に草が生い茂っていると、更地の第一印象が悪くなってしまうため、まずはこちらの整備から始めましょう。 また、生い茂った草を除去すれば、見た目が綺麗になるだけでなく、“管理が行き届いている”という印象になるため、子どもや不審者等の立ち入り、不法投棄なども減少します。
低めの価格で売り出す
空き家を更地にし、なるべく早く売却するには、最初から低めの価格で売り出すことも大切です。 先ほども触れたように、不動産売却において更地は、お世辞にも買い手の幅が広い物件とは言えません。 そのため、売却期間が長くなり、大きく値崩れしてしまう前に、相場より少し低めの価格で売り出し、早めに売却を成立させてしまうというのも1つの手です。 もちろん、最初は相場通りの価格で売り出した方が、得られる売却益は多くなる可能性がありますが、他の物件より魅力をアピールしたいのであれば、こちらを実践するべきです。 ちなみに、不動産売却では、買い手から値引き交渉される機会も多く、それは更地も例外ではありません。 また、最初から低めの価格で売り出している更地を値引きしてしまうと、売主が得られる売却益はかなり少なくなってしまうため、注意が必要です。
専門業者に買い取ってもらう
空き家を更地にし、なるべく早く売却するには、専門業者に買い取ってもらうことも検討すべきです。 不動産売却の一般的な形式は、不動産会社に仲介を依頼し、買い手を探してもらうというものですが、こちらはどうしても時間がかかりやすくなります。 もちろん、すぐ買い手が見つかればこの形式でも問題ないのですが、更地は買い手探しに苦労する可能性が高く、気づけば「一度物件を見せてほしい」という連絡すら来なくなる可能性があります。 一方、買い取りの場合、不動産売却をする相手方が最初から買い取り業者と決まっているため、更地でも早めに売却することができます。 ただし、買い取り業者に更地を買い取ってもらう場合、仲介売却の6割ほどの価格しかつきません。
空き家を更地で売却する際の工夫
空き家を更地で売却する場合、以下のような工夫も必要です。 ・測量を行う ・必要に応じて地盤調査を実施する ・建物が建てられるかどうか確認しておく
測量を行う
空き家を更地で売却する前には、必ず測量を行い、境界を確定しておきましょう。 なぜなら、現時点の境界に誤りがある場合、本当の価格と数千万円単位の誤差が出る可能性もあるからです。 ちなみに、境界確定を行う際の手順は以下の通りです。 ・資料調査、費用見積もり ・近隣住民への挨拶 ・測量 ・関係者の境界立ち会い ・境界杭の設置 ・確認書類等の作成
必要に応じて地盤調査を実施する
空き家を更地売却する際の地盤調査に関しては、必ずしも実施する必要はありません。 ただし、近年日本では規模の大きい地震が発生する機会も多く、頑丈な地盤を求める買い手は急増しています。 そのため、安全性をアピールしたいのであれば、実際不動産売却をする前に、更地の地盤調査を行うべきです。
建物が建てられるかどうか確認しておく
新居を建てるための土地として、更地を購入しようと考える方は多いです。 しかし、以前建物が建っていたからといって、現時点で同じ規模の建物が建てられるとは限りません。 こちらは、建築基準法の改正、自治体ごとの建築規制などが影響しています。 また、建物が建てられるかどうかは、買主もチェックすることですが、売主も同様に確認しておくことをおすすめします。 なぜなら、せっかく買い手が決定したにも関わらず、再建築不可であることなどがわかり、話を白紙に戻される可能性があるからです。
まとめ
ここまで、空き家を更地にして売却する方法や売却時の注意点・ポイントなどについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? 空き家は老朽化が激しいケースも多く、長年放置されたような状態だと、建物が残ったまま売却するのは難しくなります。 もちろん、それが両親の持ち家、自身の実家であった場合、愛着はあるかと思いますが、早期売却を促すには、更地にすることも検討しなければいけません。